犬や猫のワクチン接種後の副作用について|副作用の心配を解消|茨城県つくば市の『さくま動物病院』

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2024/10/01

わんちゃん,猫ちゃん,スタッフブログ

犬や猫のワクチン接種後の副作用について|副作用の心配を解消

犬や猫を飼っている多くの飼い主様は、毎年ワクチン接種を行っているかと思います。

しかし、「毎年接種しても問題ないのだろうか?」「高齢になるとワクチンは危険ではないか?」といった不安を抱える方もいらっしゃるでしょう。ワクチンは犬や猫を感染症から守るだけでなく、社会全体の公衆衛生の向上にも貢献する非常に重要な役割を果たしています。

今回は、犬や猫のワクチン接種後の副作用についてご紹介します。

ワクチン接種後に起こりうる副作用

<軽度の副作用>
・顔(特に目の上や口の周り)が赤く腫れ、痒みを伴う。
・注射部位の痒みや、痛みによる一時的な元気消失。(うずくまったり震えたりする)
・嘔吐、下痢などの消化器症状

これらの軽症状はワクチン接種後、30分〜2時間以内に現れることが多いです。軽度の副作用は比較的よく見られ、適切な処置を行えばすぐに回復することがほとんどです。

<重度の副作用>
・ぐったりする
・舌が紫色になったり、粘膜の色が白くなったりする
・呼吸が荒くなる
・激しい嘔吐

これらの症状は、いわゆる「アナフィラキシーショック」と呼ばれるもので、ワクチン接種後1時間以内に現れることが多いです。また、迅速な対応が必要ですが、発生することは稀です。

副作用の原因と影響要因

ワクチンの副作用が発生する主な原因として最も多いのは、犬や猫自身が持つアレルギー体質です。ワクチンには体内で免疫が作られやすくするための成分(アジュバント)が含まれており、これに対するアレルギー反応が多いと報告されています。

しかし、それ以外にも緊張やストレスといったその日のコンディションにも影響する可能性があります。そのため、これまで副作用がなかった子でも、突然接種後に体調を崩すことがあります。また、高齢を理由にワクチン接種をためらう方も多いですが、年齢によって副作用が出やすくなるわけではありません。

副作用への対処法

注射部位の痒みや一時的に元気がなくなる程度であれば、ご自宅で安静にし、翌日まで様子を見ましょう。もし改善が見られれば、そのまま経過を観察して問題ありません。

ただし、顔が腫れたり、嘔吐や下痢などの消化器症状が出たりした場合や重度の副作用が現れた場合は、速やかに動物病院へ連絡しましょう。特にアナフィラキシーショックを起こしている場合は、命に関わる可能性があるため、ためらわずにできるだけ早く動物病院に相談することが大切です。

ワクチン接種後の経過観察のポイント

<ワクチン接種当日>
散歩は控えめにし、息が切れるような激しい運動は避けるようにしましょう。少なくとも1時間は動物の様子をしっかり観察し、異常が見られた場合にはすぐに動物病院へ行けるように準備をしておくことが大切です。

<接種後数日間>
接種前と比べて元気や食欲が低下していないか、接種部位に腫れや異常がないかを確認しましょう。もし異常が3日以上続く場合は、すぐに動物病院に連絡してください。また、トリミングやシャンプーは接種後から少なくとも1週間ほどあけて行うようにしましょう。

よくある疑問

Q:副作用がでたら次回のワクチンは打たない方がいい?
A:ワクチンの種類を8種から6種に減らし、事前にアレルギー予防の薬を服用することで、副作用のリスクを軽減することができます。前述したように、副作用の発現にはその日の体調も影響します。そのため、できるだけ副作用が出ないように、ワクチン接種の計画を立てることが大切です。また、一度獣医師にご相談いただくことを推奨します。

Q:高齢の場合、ワクチン接種を避けた方が良いのでは?
年齢が副作用の発現率に影響することはないため、高齢を理由にワクチン接種を避ける必要はありません。ただし、持病がある場合や体調不良が続いている場合は、獣医師に相談しましょう。また、他の予防接種を受けた直後や、旅行前などで接種のタイミングに不安がある際も、事前に獣医師に相談しましょう。

まとめ

ワクチンは、接種後の注意点や観察すべきポイントをしっかり把握していれば、過度に心配する必要はありません。大切な愛犬や愛猫を命に関わる重篤な感染症から守るためにも、ワクチンについて正しい知識を持ち、適切に接種することが大切です。


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